今年も〈工場の祭典〉の季節がやってきた!〈THE NIIGATA〉厳選の工芸品をご紹介
〈THE NIIGATA〉のショップでは、農産品・お菓子といった食品や日本酒だけでなく、ものづくりのまち・燕三条地域をはじめとする新潟県が誇る工芸品も数多く取りそろえています。2階のフロアの約半分を占める工芸品コーナーには、新潟の伝統や匠の技を感じられる品々が並んでいます。
また、商品だけでなく、インテリアや商品の陳列棚にも工芸品やそれに関連する伝統技術が使われているので、店内を見渡すだけでも新潟の多彩な魅力を五感で感じられるはずです。
そして、毎年10月には、燕三条地域でオープンファクトリーイベント〈燕三条 工場(こうば)の祭典〉が開催されています。〈THE NIIGATA〉で取り扱っている商品をつくるメーカーも〈燕三条 工場の祭典〉に参加し、イベントの期間中に工場を一般開放します。
まずは〈THE NIIGATA〉で商品をご覧になり、惹かれた商品のものづくりの現場を訪ねてみる、そんな楽しみ方もできそうです。
〈THE NIIGATA〉で感じる新潟のものづくり
「ものづくりのまち」として知られる燕三条地域ですが、工場の数は数千あると言われ、金物だけでなく、ありとあらゆる製品が生み出されています。その歴史は古く、江戸時代の和釘の製造から始まったとされ、現在でも刃物や農耕具、大工道具、金属洋食器など多岐にわたります。
〈THE NIIGATA〉の2階では、そうした新潟県の職人技術によって生まれた商品を数多く取りそろえています。
包丁などの調理器具以外にも、木片を組み合わせて緻密な幾何学模様を生み出す「組子細工」の木工製品、そして、新潟清酒をはじめ新潟自慢のお酒の味わいをより一層引き立たせる酒器など、自宅用としても贈り物としても、一生ものとして使い続けられる逸品を集めています。
また、〈THE NIIGATA〉の1階(奥の階段裏の壁面)では、「新潟ものづくり採集」と題し、新潟の金物をはじめ、漆器や瓦、織物など、10の産業にまつわる歴史や文化に触れることができる展示を行っています。
単なるパネル展示ではなく、実際に道具や素材に触れることができ、新潟の文化を学び新潟を「感じて」いただける展示となっています。
そのほかにも、「新潟のものづくり」を感じられる仕掛けとして、店内の商品棚や什器にも県産材を使用しています。
2階の試飲コーナー〈THE SAKE Stand〉の中央に配したテーブルは、天板に箸メーカー〈マルナオ〉(新潟県三条市)の箸の端材、脚部には爪切りメーカー〈諏訪田製作所〉の端材がそれぞれ使われています(写真下)。また、棚や什器にも県産の杉を使用しています。
店内各所には小さな説明を記したプレートを設置しておりますので、近づいて手にとってお楽しみください。
〈THE NIIGATA〉が厳選した注目アイテム
〈THE NIIGATA〉で販売されている工芸品のうち(2024年9月現在)、毎日使いたくなるようなおすすめの商品を3点ご紹介します。
GLOBAL|吉田金属工業
新潟県燕市の〈吉田金属工業〉が手がけるキッチンツール〈GLOBAL〉。オールステンレス包丁の先駆けとして国内外のシェフから家庭まで幅広いキッチンで愛用されており、刀身と柄の間に継ぎ目がないのが特徴です。
国内外のデザイン賞で受賞歴のある美しいフォルムの刃物は、ペティナイフから文化包丁、三徳包丁、牛刀まで。さまざまな用途・サイズで展開されています。
〈GLOBAL〉といえば、包丁やナイフ類が有名ですが、実はカトラリーもつくっています。ステーキナイフ&フォークのセットは、包丁と同様に見事な切れ味でかたい肉の筋などもスッと刃先が入っていきます。
使い勝手はもちろんのこと、シンプルながらテーブルの上が華やぐデザインは、ご自宅に持っておいても損はない逸品です。
まどろむ酒器|〈新越ワークス〉
新潟県燕市でキッチンウェアを手がけるメーカー〈新越ワークス〉からは、お酒を楽しむ〈まどろむ酒器〉シリーズをご紹介。素材には、熱伝導にすぐれた銅と、イオンの力でお酒をまろやかにする効果を持つといわれる錫が使われています。
〈まどろむ酒器〉シリーズの一番の特徴は、冷たいお酒(液体)を注ぐと、器の表面にあるイラストの色が変化すること(変化温度帯:約16℃以下)。それぞれ桜、紫陽花、花火、紅葉、雪椿と、季節を感じるデザインが施されています。
なお、〈新越ワークス〉はキャンプブランドとしても知られる〈キャプテンスタッグ〉のメーカーとしても知られています。〈まどろむ酒器〉シリーズならキャンプシーンでも楽しめそうです。
irogami ひとひらのおろし金|ツボエ
続いて、新潟県燕市の金属おろし金専門メーカー〈ツボエ〉のおろし金〈irogami ひとひらのおろし金〉をピックアップ。おろし金には珍しくカラーバリエーションを展開し、デザイン性にも機能性にも優れた商品です。
角のめくれた部分が指にちょうどよくフィットし、まるで自分の手のひらで直接食べ物をすりおろしているような、新しい感覚で食材をおろすことができます。テーブルウェアとして食卓で使うことも想定され、卓上でチーズやワサビをおろすなど、おしゃれな演出ができそうです。
〈ツボエ〉からはほかにも、おろし金用のブラシスポンジや、わさび専用のおろし金など、ユニークな商品も販売されています。手に取ってみたくなるような、ワクワクする商品にぜひ注目してみてください。
今年も〈燕三条 工場の祭典〉がやってきた!
「もっと新潟のものづくりのことを知りたい」
「現地で新潟のクラフトマンシップを肌で感じてみたい」
そんな方は、ものづくりのまち・燕三条地域で開催されるオープンファクトリーイベント〈燕三条 工場の祭典〉に行ってみるのはいかがでしょうか。
今年で12年目を迎える〈燕三条 工場の祭典〉は、100社以上の地域の工場がいっせいに開放され、一般の方が工場の見学・体験、飲食や買い物もできるという、まちをあげての年に1度の大イベントです。累計来場者数は30万人超え、今年は2024年10月3日(木)から6日(日)の4日間にわたり開催されます。
ものづくりを体験してみたい方はもちろんのこと、工場に興味のある方、職人と話がしてみたい方、燕三条地域のことを知りたい方など、ものづくりを通じて多くの人々がつながってほしいという願いが込められた本イベント。今年は全部で108のものづくりにまつわる工場や企業が参加します。
〈THE NIIGATA〉8階のレストラン〈THE NIIGATA Bit GINZA〉にてコースのサービスプレートやビアカップが使用されている〈玉川堂〉も参加企業のひとつです。こだわりのカトラリーがつくられる過程を、ぜひ実際の工場で体験してみてください。
1816年創業の〈玉川堂〉は、茶器や酒器、花器など幅広い銅器を製造。建物は国の登録有形文化財に登録された古民家です。
〈玉川堂〉は例年、職人の指導のもと、1枚の銅板から成形していく鎚起銅器(ついきどうき)の工程を体験できるワークショップを開催し、好評を博しています。
また、新潟県燕市にある〈日本洋食器〉も注目したい工場のひとつです。〈日本洋食器〉では、日本を代表するインダストリアルデザイナー・柳宗理氏がデザインしたキッチンウェアを40年以上製造しています。
見た目の美しさはもちろん、機能美へのこだわりが随所に詰まった「柳宗理デザイン」のキッチンウェア。ミリ単位の美しさを仕上げるために、途中で工程や金型を新しくつくり直すこともあるのだそう。ひとつひとつを生み出す、熟練の職人たちの手仕事は必見です。
〈THE NIIGATA〉では、実際の商品に触れ、展示を通して新潟のものづくりの一端に触れることができます。そして、もっと新潟のものづくりについて知りたいという方は、〈燕三条 工場の祭典〉を訪れてみてはいかがでしょうか。
新潟のものづくりの奥深さを知る、貴重な機会となること間違いなしです。
〈燕三条 工場の祭典〉 開催期間:2024年10月3日(木)~6日(日) 開催時間:9:00〜17:00(※工場により開放日時が異なります) 場所:新潟県燕三条地域と隣接市町村の企業、飲食店、道の駅など約108か所 参加費:入場無料(※ワークショップは有料の場合があります) 主催:工場の祭典実行委員会 web:https://kouba-fes.jp/ |
この記事は、新潟県の魅力発信ポータルサイト「新潟のつかいかた」の記事を引用・再編集してお届けしています。新潟県っておもしろそう!と思ってくれた方はぜひ覗いてみてください。 「新潟のつかいかた」:https://howtoniigata.jp/ |