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国内で唯一の長年続く手づくり

出雲崎手作り紙風船

産地:出雲崎町

THE NIIGATA1F階段奥の壁面では、新潟の10のものづくりにまつわる「新潟ものづくり採集」を展示しています。
このページではそのうちのひとつ、「出雲崎手作り紙風船」に関する詳細をご紹介。実際の展示では各ものづくりの素材や道具、工程などからつくり手の息吹を感じることができますので、ぜひ併せてご覧ください。

出雲崎手作り紙風船

おもちゃやインテリアとして、日本はもとより海外へも輸出されている、新潟産の紙風船。気密性のある薄い国産の紙を用い、ひとつひとつ職人の繊細な手仕事によって生み出されています。
驚くほど軽くてコンパクトながら、息を吹き込めば大きく膨らみ、ぽんぽんと手で弾みます。昔ながらのデザインに加え、動物やフルーツ、キャラクターものなど多彩。
出雲崎は今や国内で唯一の長年続く手づくり紙風船の産地であり、2022年に新潟県の伝統工芸品に指定されています。

漁師町で始まった冬場の手仕事

佐渡との交易地、また北前船の寄港地として、古くから漁業の盛んなまちとして栄えた日本海沿岸の出雲崎。冬に海が荒れ、漁に出られない時期の手仕事として始まったのが紙風船づくりでした。
1919年創業の「磯野紙風船製造所」の初代が当時、都会で流行っていた紙風船を持ち帰ったのが始まり。町内にはたくさんの専門メーカーが生まれ、紙風船の紙を貼る“貼り子さん”を取り合いながら、競うようにつくっていました。

細部まで美しく仕上げる職人技

大きく6つの工程からつくられる紙風船は、そのすべてが手作業。
デザインが印刷された紙をそろえて重ねる「紙組み」、組んだ紙を専用の形状に型で抜く「型抜き」、8枚の紙を貼り合わせて球体にする「立貼り」、空気を吹き込む口部分に銀紙を貼って補強する「二重口」、半球に畳まれた紙風船に底紙と口紙を貼る「口底貼り」、そして出来上がった製品を畳む「仕上げ」を経て完成します。
今も昔も変わらぬ手法で、細部まで美しく仕上げられています。

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