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日本第1号のクラフトビールは新潟県で誕生!個性あふれる新潟クラフトビールを堪能しよう

いまや、日本のビール文化にすっかり定着した「クラフトビール」ですが、その始まりが実は新潟県だということをご存知でしょうか。

実は、日本第1号のクラフトビール(当時の呼び名は「地ビール」)は、1995年に新潟市西蒲区で誕生した〈エチゴビール〉なのです。それ以降、新潟県にも多種多様なクラフトビールが誕生しています。

新潟県とクラフトビールの関係をひもときつつ、〈THE NIIGATA〉で販売しているクラフトビールを紹介します。

日本のクラフトビールは新潟県から始まった!

日本で最初にクラフトビールが注目された1990年代は第1次ブームと言われ、1994年の酒税法の改正によって、ビールの製造免許を取得するための年間最低生産量が2000キロリットル以上から60キロリットル以上に変更されたことで、小規模事業者もビール事業へ参入できるようになりました。

当時は地ビール生産がまちおこし的な側面も持っており、この酒税法改正をきっかけに小規模事業者によるビール製造が始まり、その数は全国で300か所に上りました。その口火を切ったのが、新潟市西蒲区に誕生した〈エチゴビール〉でした。

その後、2010年代以降のアメリカでのクラフトビール人気や、国内でも大手ビールメーカーがクラフトビールに参入したことで第2次ブームが到来。現在では日本には600以上のブルワリーがあると言われています。

第2次ブームで注目されたのは、「ペールエール」や「スタウト」など、ビールの酒類を表す「ビアスタイル」の多様化と、副原料などにその土地の産品を活用した地域性でした。日本では大手のビールのほとんどが「ピルスナー」に分類されるなか、小規模事業者を中心にさまざまタイプのビールが誕生して、消費者にも受け入れられたことで現在のクラフトビール人気につながっています。

新潟県においては、これまでに約20のブルワリーが誕生しています。新潟県のブルワリーの特徴として、全国一の酒蔵数89蔵を支える豊富な仕込み水と、日本酒づくりで培った醸造技術が挙げられます。 日本酒〈八海山〉で知られる八海醸造では、〈RYDEEN BEER〉というブランドでクラフトビールを展開。「ライディーン」の名は、日本酒の仕込み水である南魚沼の名水「雷電様の清水(らいでんさまのしみず)」に由来しています。そのほかにも、長岡市にある〈HEISEI BREWING〉は、400年続く醤油屋〈酒屋平成堂〉が手がけていて、味噌や醤油の醸造ノウハウや発酵技術を生かし、酵母も自社生産するなど、個性的なクラフトビールメーカーが誕生しています。

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ホップ栽培復活を目指す〈妻有ビール〉

このように〈RYDEEN BEER〉や〈HEISEI BREWING〉をはじめ、地域性を背景に県内では新たなクラフトビールのつくり手も誕生しています。

かつて新潟県十日町市では、ビールの原料となるホップが栽培されていました。そこに目をつけたのが、十日町市で〈妻有ビール〉を立ち上げた高木千歩さん。高木さんは、2011年に地域おこし協力隊の制度を利用して東京から十日町市に移住しました。ご両親の故郷でもある十日町市で、ホップ栽培から醸造、事務仕事、営業とすべての仕事をこなします。

一般的に、ビール醸造ではホップはペレット状に固められた既製品を使うことが多いのですが、〈妻有ビール〉では、ホップの栽培も行っています。

「実は十日町市は、昭和30年代まで大規模なホップ栽培が行われていたんです。今の畑は、当時栽培に携わっていた80代のおじいちゃんに当時の写真を見せてもらいながらつくりました」と高木さん。

高木さんが目指すのは、どんな世代の方々にも飲んでもらえる“地域にしみこむ”クラフトビール。定番ビール3種に加え、季節限定のビールを4~5種類醸造しています。

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〈THE NIIGATA〉では、8階のレストラン〈THE NIIGATA Bit GINZA〉で〈妻有ビール〉が醸造したBitオリジナルのクラフトビールを提供しています。

三条産の小麦を使用した〈Ema〉は、明るいゴールドの色で爽やかなシトラス系のアロマを感じる「最初の一杯」としてオススメのビール。〈Rico〉は料理とのペアリングを楽しみたいオレンジビール。コース中盤で提供するトマトソースや豚肉に合うように、しっかりとした味わいが特徴です。

〈THE NIIGATA〉で手に入る
メイド・イン・新潟のクラフトビール

〈THE NIIGATA〉2階のお酒コーナーでは、新潟各地で醸造されたクラフトビールを多数取りそろえています。なかには都内ではなかなか手に入らないものもあり、現在9ブランド35名柄のクラフトビールをラインナップしています(2024年8月現在)

エチゴビール┃新潟市西蒲区

〈エチゴビール〉は、1995年2月に日本で初めて誕生した全国第1号のクラフトビールメーカー。1996年にアメリカ・コロラド州で開催された第1回「ワールドビアカップ」では、日本メーカーで唯一〈エチゴスタウト〉(左から2番目)が銅賞を受賞するなど、国際的なビール品評会で受賞歴のあるビールを数多く生み出しています。

新潟麦酒┃新潟市西蒲区

〈新潟麦酒〉は1997年に創業し、翌年の1998年に国内初の「瓶内発酵」に成功したブルワリーです。

瓶内発酵とはドイツやベルギーで古くから行われている製造方法で、ワインのように寝かせることで缶内・瓶内で熟成が進み、味わいの変化も楽しむこともできます。「地ビールよりも自ビール」をモットーにビールづくりを続けています。

沼垂ビール┃新潟市中央区

新潟市中央区の沼垂(ぬったり)地区で2016年に創業した〈沼垂ビール〉。同地区は、古くから日本酒、味噌、納豆などのつくり手が集まる「発酵のまち」として知られ、当時使われていた古民家が数多く残っているエリア。新潟駅からも近いことからまち歩きスポットとしても人気です。

〈沼垂ビール〉は、ここ沼垂地区でわずか十数坪の蒸留所で小規模醸造・小ロット生産を行っているマイクロブルワリーです。醸造所には〈沼垂ビアパブ〉も併設され、趣あるお店でビールに合わせた食事とのペアリングも味わうことができます。

胎内高原ビール┃胎内市

〈胎内高原ビール〉は、ドイツから「ブラウマイスター」という称号を持つビール職人を招き、ドイツで古くから制定されている「ビール純粋令」にもとづいてビール製造を行っています。

醸造所は胎内市にあり、ホテルやキャンプ場などがある胎内高原リゾートで醸造された本格ドイツタイプのビールが特徴です。2023年10月には、「空を見上げて飲むビール」というコンセプトのもとリブランディングを行い、〈THE NIIGATA〉では新しいラインナップを取りそろえています。

スワンレイクビール┃阿賀野市

冠婚葬祭を主な事業としている〈株式会社天朝閣〉が展開しているクラフトビールブランドが〈スワンレイクビール〉。醸造所がある新潟県阿賀野市にある湖「瓢湖(ひょうこ)」には、冬に5000羽を超える白鳥が訪れることからのその名がつけられました。

ビール業界のオリンピックと言われているワールド・ビア・カップで、日本のメーカーとして初めて金賞を受賞し「世界一」に輝くなど、世界的ビールコンペで多くの賞を受賞しているクラフトビールメーカーです。

HEISEI BREWING┃長岡市

〈HEISEI BREWING〉は、新潟県長岡市で400年続く醤油屋さんが運営する酒販店〈酒屋平成堂〉が、2021年に創業したクラフトビールブランドです。

クラフトビールファンの聖地と呼ばれる、老舗ビアパブ〈麦酒倶楽部ポパイ〉(東京都墨田区)の創業者が開設した〈Strange Brewing & Labs〉(新潟県南魚沼市/現在は閉業)で醸造長を務めた醸造家が、〈酒屋平成堂〉とともに立ち上げました。

妻有ビール┃十日町市

日本有数の豪雪地である新潟県十日町市で2018年に醸造を開始した〈妻有ビール〉。十日町産ホップを使用した地産地消型のクラフトビールが特徴です。

醸造家の高木千歩さんは、2011年の東日本大震災をきっかけに十日町市の地域おこし協力隊に参加し、そのまま移住。ホップ栽培から醸造まで一手に行っている数少ないクラフトビールメーカーです。

RYDEEN BEER┃南魚沼市

〈RYDEEN BEER〉は、日本酒〈八海山〉の蔵元・八海醸造が展開するクラフトビールブランドです。1998年から〈八海山泉ビール〉の名でクラフトビールの醸造を行ってきましたが、2018年に〈RYDEEN BEER〉としてリブランディングを行いました。

ブランド名の由来になった日本酒の仕込み水〈雷電様の清水〉は、硬度が2.4程度の「極軟水」。そのため、きめ細やかで旨みと香りを備えた、品格ある味わいに仕上がっています。

SADO LAND BEER FACTORY┃佐渡市

〈KINZAN〉や〈OKESA〉〈ONDEKO〉など、佐渡に縁のあるネーミングのクラフトビールを展開しているのが、〈SADO LAND BEER〉。佐渡の人気イタリアンバル〈クッチーナ〉が手がけたクラフトビールブランドです。

人気メニューのピザがビール酵母の発酵生地を使用していたことから、コロナ禍の最中にビールづくりに着手。佐渡の農産物を副原料として使用した佐渡の魅力が詰まったビールをラインナップしています。

〈THE NIIGATA〉は、日本酒だけでなく新潟県産のワインやクラフトビールも数多く取りそろえています。近日公開予定のECサイトでも展開していきますのでチェックしてみてください。

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この記事は、新潟県の魅力発信ポータルサイト「新潟のつかいかた」の記事を引用・再編集してお届けしています。新潟県っておもしろそう!と思ってくれた方はぜひ覗いてみてください。
「新潟のつかいかた」:howtoniigata.jp

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